
東大発スタートアップが保険募集に日本初の音声AI「VoiceGPT」導入へ
Spark+は4月24日、Dyna.Aiおよびライフネット生命と共に、日本語音声エージェント「VoiceGPT」の保険募集分野への実装を目指した共同プロジェクトを開始したと発表した。日本初となるこの取り組みは、コールセンター業務を効率化・自動化し、保険業界のデジタル変革(DX)を加速するのが狙いだ。
本プロジェクトでは、Spark+とDyna.Aiが共同開発した日本語特化の音声AI「VoiceGPT」を活用する。Dyna.Ai独自の音声認識モデルにより、顧客発言への200ミリ秒以内の軽量で高精度なリアルタイム応答が可能となっている。一方、Spark+は過去のコールセンターDXプロジェクトで培った知見を生かし、日本語音声データを独自収集・作成してモデル精度向上を支える。
導入する音声AIは、オペレーター間で品質の差が生じやすい従来型の対応と異なり、常に統一された質で応対が可能となる。過去の対応履歴も分析し、問い合わせごとに即座に最適回答を提供。こうした特長により、対応速度向上や顧客満足度の向上のみならず、オペレーターの業務負荷分散やコスト削減といった投資対効果も期待されている。
まずは安全性・正確性を重視し、保険募集に直接関わらない周辺業務でVoiceGPTの実証を行う。その後、順次保険募集本体への応用を目指す考えだ。Spark+はデータ提供とモデル共同開発、Dyna.AiはAIモデルの提供と技術強化、ライフネット生命は現場適用や評価を担い、三社の強みを結集しプロジェクトを推進していく。
このコールセンター向けAIの導入は、業界特有の規制や多様な顧客要望にも柔軟に対応できる設計がなされているという。さらに、モデルを軽量化することでインフラコスト圧縮も実現している。
Spark+は今後も様々な産業領域でDX推進を支えるAIソリューションの開発に注力するとしている。
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