
共栄火災、基幹システムをクラウド化 日立と協業
ポイント
共栄火災海上保険と日立製作所は、共栄火災の基幹システムをメインフレームからパブリッククラウドへ移行するモダナイゼーションプロジェクトを開始すると発表した。生成AIを活用し、移行作業の効率化と精度向上を図る。2024年度から本格的に進め、2030年度中の稼働を目指す。 共栄火災海上保険と日立製作所は、基幹システムをメインフレームからパブリッククラウドへ移行するモダナイゼーションプロジェクトを4月から開始する。共栄火災は、柔軟で効率的なシステム環境を整備し、商品開発やサービス提供の迅速化を目指す。
このプロジェクトでは、日立が持つシステム移行のノウハウと専門チームを活用。メインフレーム上のプログラムを棚卸し、不要なものを削減した上で移行を進める。併せて、生成AIを活用し、移行作業の負担軽減や精度向上にも取り組む。
背景には、メインフレーム技術者の不足やプログラムのブラックボックス化といった課題がある。これらの課題を解決し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するため、共栄火災はクラウド移行を決断した。クラウド環境では、コスト最適化や外部サービスとの連携が容易になり、顧客の多様なニーズへの対応力向上も期待される。
日立は、保険・共済分野のモダナイゼーション専門チームを2024年度に設立。これまでの大規模システム移行の経験を生かし、プロジェクトを円滑に進める方針だ。さらに、自社のオープンミドルウェアを活用し、移行時のアプリケーション変更を最小限に抑えることで、スピーディーな移行を実現する。
共栄火災は今後、クラウド環境でのシステム開発効率化を進め、顧客満足度の向上を目指す。日立も、今回のプロジェクトで得た知見を基に、他の金融機関向けモダナイゼーション支援を強化していく考えだ。
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