日本損害保険協会ら、業界共通システム「One-JIBAI」を導入開始
日本損害保険協会は、あいおいニッセイ、三井住友海上、損保ジャパンなど国内11の主要損害保険会社・共済団体と共に、自賠責保険の手続きを効率化する新しい業界共通システム「One-JIBAI」の利用を開始した。このシステムにより、顧客は自賠責保険の契約手続きをオンラインで完結できるようになり、これまでの対面手続きや紙ベースの証明書発行から解放される。
「One-JIBAI」を利用することで、利用者はスマートフォンやパソコンを介して各保険会社のホームページからアクセスし、非対面での手続きを進めることが可能になる。また、キャッシュレスでの保険料支払いにも対応し、クレジットカードを用いた支払いが可能になる。手続き完了後には、自賠責証明書をPDFデータとしてダウンロードでき、紙媒体に依存しない運用が可能である。
このシステムは野村総合研究所によって商標登録され、自動車の運行に即した要件に基づくデザインが施されている。ただし、紙の証明書が依然として必要な場合もあり、法律や規則に基づく要件から完全なペーパーレス化には一定の限界がある。また、一部の保険会社や共済団体では利用できない機能もあるが、今後、対応範囲が拡大する予定だ。
紙の証明書の発行は依然として推奨されているが、「One-JIBAI」に参画する企業は、継続的にシステムを拡充し、さらなるデジタル化の推進と社会全体の効率化に貢献していく方針だ。
また、決済に関してはGMOペイメントゲートウェイのサービスを利用しており、効率的かつ安全に自賠責保険の手続きを行うためのメリットも提供している。今回の取り組みにより、保険業界全体のデジタル化が進み、サービスの向上が期待される。
今後の展開では、サービス対象となる保険会社や共済団体を増やし、キャッシュレス・ペーパーレスの推進を加速していく考えだ。