オンライン本人確認のELEMENTS、ポラリファイ子会社化で犯罪対策強化
ポイント
生体認証を手掛けるELEMENTSは、SMBCグループのポラリファイを子会社化し、本人確認サービスを強化する。両社は累計約1.2億件の本人確認実績を持ち、サイバー犯罪や金融犯罪対策を強化し、個人認証ビジネスの拡大を図る。 生体認証や画像認識サービスを提供するELEMENTSは2025年1月14日、SMBCグループのポラリファイを子会社化すると発表した。ポラリファイは2017年の設立以来、オンライン本人確認サービスを提供しており、この統合により両社は、累計契約企業数約550社、本人確認件数累計約1.2億件の実績を有する巨大な顧客基盤を形成することとなる。
デジタル化の進展に伴い、不正アクセスやなりすましの増加が懸念される中、今回の経営統合はサイバー犯罪や金融犯罪の対策を強化する目的がある。特に、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺、ディープフェイクによる攻撃、口座不正利用、マネーロンダリングといった不正行為に対して、高精度な本人確認が求められている。
この合併後、ELEMENTSの子会社であるLiquidは、ポラリファイと協力し、マイナンバーカードや運転免許証のICチップを活用した新しい本人確認ソリューションを提供予定だ。これにより、犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法に基づく規制にも対応しつつ、業界をリードする認証サービスを目指す。
Liquidとポラリファイはその技術力を活用し、特に生成AI技術を用いたディープフェイク対策にも積極的に取り組む。また、フィッシング詐欺による不正送金問題に対応するために、当人認証サービス「LIQUID Auth」と不正検知サービス「LIQUID Shield」を強化する方針だ。
ELEMENTSとSMBCグループは国内外での事業展開を計画しており、AIと生体認証技術を融合させた次世代の不正防止ソリューションを推進する意向を示している。
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