2024年の詐欺トレンド、国際電話の手口が急増
トビラシステムズは、2024年の特殊詐欺のトレンドを分析した「特殊詐欺・トレンド詐欺手口レポート2024」を公開した。特に、国際電話を使った詐欺手口が急増しているという。また、架空料金請求詐欺、オレオレ詐欺、国際ワン切り詐欺の三大手口が2024年のトレンドとして挙げられている。
国際電話詐欺は、国内での電話番号に関する法規制の影響から、国際電話番号を利用した手口が広まっている。国際電話番号は、特に「+1」で始まる北米地域の番号が最も多く、着信件数が増えていることが確認されている。また、自動音声ガイダンスを用いたばらまき型詐欺電話が急増し、広範囲に被害を及ぼしているようだ。
さらに、オレオレ詐欺が若年層で拡大し、特に警察や官公庁をかたる「権威型」の手口が増加している。このような手口は、オンライン上での接続手段と組み合わせた巧妙な手法が取られることが多く、被害を拡大させている。
2024年には、SNSを利用した投資詐欺やロマンス詐欺も急増し、被害額は1,141億円に達している。警察庁によると、特に40〜60歳代の被害が顕著であり、トビラシステムズの調査ではLINEグループへの誘導やサクラを用いた詐欺手口が確認されている。
このような詐欺に対抗するための対策として、知らないメッセージグループへの安易な参加は避けること、SNS上で知り合った人物からの投資話に注意し、振り込みの指示には応じないことが重要だ。また、金融商品取引業の登録業者かどうか金融庁のホームページで確認することも効果的である。
さらに、電話での詐欺被害を未然に防ぐため、迷惑電話対策サービスの利用を奨励している。特に、お金やキャッシュカードの話が出た場合は詐欺を疑い、すぐに電話を切って家族や警察に相談することが大切だという。
トビラシステムズは、今後も特殊詐欺やフィッシング詐欺の撲滅を目指し、迷惑情報フィルタサービスの提供を通じて社会の安全に貢献していく方針だ。