あいおいニッセイ同和損保ら5社が国内初の自動運転遠隔監視実証を開始
あいおいニッセイ同和損害保険、MS&ADグランアシスタンス、ソリトンシステムズ、エクセイド、そして国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学は、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業」においてオンデマンド型自動運転サービスの自動運転遠隔監視を共同で実施すると発表した。実証地域と異なる都道府県から遠隔監視するのは国内初だ。
自動運転技術は交通事故の削減や高齢者等の移動支援、ドライバー不足といった社会・地域課題の解決策として期待されている。政府は2025年度を目途に50カ所程度、2027年度を目途に100カ所以上の地域で無人自動運転移動サービスの実現を目指している。
名古屋大学は2023年2月から愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンで地域住民のNPOが運営する自家用有償旅客運送によるオンデマンド型自動運転サービスの運営を支援している。一方、オンデマンド型自動運転サービスの実装には、遠隔監視システムの適応およびトラブル発生時に遠隔監視者が担う役割の整理や対応手順の確立が求められている。
今回の5者による共同実証実験は、オンデマンド型自動運転サービスの社会実装に向けて実施されるもので、成果やノウハウを活用し、自動運転技術を用いた移動サービスのさらなる展開を通じて、日本各地の交通課題の解決に貢献することを目指す。
実証実験は、広域・複数地域で走行する自動運転車両を、車両走行地域以外の拠点で集約的に遠隔監視することを想定している。具体的には、2024年12月19日に、愛知県春日井市高蔵寺ニュータウンで走行する自動運転車両を、あいおいニッセイ同和損保本社ビル(東京都渋谷区)に設置する自動運転遠隔監視システムを通じて遠隔監視する。また、自動運転車両のトラブル発生を想定し、遠隔監視者と保険会社が連携した事故対応に関する実証も行う。