マネーフォワード、ビリングシステムと提携し『BANK APP』で税金支払い可能に
マネーフォワードがビリングシステムと提携、スマートフォン決済サービス「PayB」を自社のバンキングアプリ「BANK APP」に組み込むことを発表した。この連携により、「BANK APP」上で払込票を使った公共料金や税金の支払い手続きが可能になる。2025年春、栃木銀行の「とちぎんアプリ」から始まり、高知銀行の「こうぎんアプリ」など、複数の金融機関で順次提供予定だ。
「BANK APP」は、マネーフォワードの事業部門「Money Forward X」が開発する地域金融機関向けのバンキングアプリだ。現在、6つの金融機関で導入が決まっており、そのうち4機関ではすでにリリースされている。これにより、インターネットバンキングを契約していないユーザーでも、スマートフォンとキャッシュカードさえあれば利用できる。
現在、入出金明細や投資信託の運用状況の照会、口座開設や振替、住所変更手続などの機能を備えているが、金融サービスにおける取引・事務のさらなるデジタル化を目指し、2024年冬までに、振込・送金機能や、eKYC・FIDO認証といったセキュリティ機能を実装予定だ。
ビリングシステムとの提携によって、「BANK APP」に「PayB」を組み込むことで、金融機関とユーザーのデジタル接点を強化する機能開発に取り組む。近年、国税庁などを中心に税金のキャッシュレス納付を促進する動きが増え、店頭での税公金収納業務を終了する金融機関が増えつつある。
「PayB」は、バーコードや地方税統一二次元バーコードの印字された払込票をスマートフォンのカメラで読み取り、金融機関の預金口座からリアルタイムで支払うことができるサービス。17,000以上の企業や団体がPayBの加盟店として登録されているため、窓口に代わる支払い手段として、幅広いシーンで利用できる。「PayB」が「BANK APP」に組み込まれると、一つのアプリ内で税公金支払いの手続きが完結するため、スムーズに支払いを行える。