日立、セコム損保の基幹システムをプライベートクラウドに移行完了
日立製作所はセコム損害保険の基幹システムを現行のメインフレームからプライベートクラウドに移行し、新環境の構築を完了した。日立は金融システムの長年の実績と知見を活用し、現行のメインフレーム上のプログラムを棚卸し、移行対象プログラムのスリム化を行い、効率的かつ安全・確実なマイグレーションを実現した。
今後、日立は、長年の実績に加え、今回のマイグレーションプロジェクトを通じて得られた知識とノウハウを活かし、金融機関などのミッションクリティカルなシステムのマイグレーションプロジェクトを支援し、DX推進を支援する予定だ。
近年、多くの国内企業がデータ活用の制約、メインフレーム技術者の高齢化などの問題を抱えている。セコム損保もまた、30年以上にわたりメインフレーム上で保険契約者の契約情報などを管理する基幹システムを稼働してきたため、同様の問題があった。そこで、セコム損保はこれらの課題を解決し、DXを推進するために次期システム構想を検討し、その第一歩として日立とともにプライベートクラウドへのマイグレーションプロジェクトを始めた。
本プロジェクトでは、日立のマイグレーションサービスを活用し、効率的かつ安全・確実なマイグレーションを実現した。また、新環境では、日立が一定期間にわたり24時間のシステム稼働監視を行い、セコム損保と共に業務影響を見極めながら即時対応を行い、業務に影響を与えることなく、約半年間にわたり安定稼働を実現した。
今後、日立はセコム損保の次期システム構想の実現と課題解決に向けて引き続き支援する予定だ。また、セコム損保のマイグレーションプロジェクトで得られた知見・ノウハウと、これまでに培った経験を幅広い業界の顧客に対して横展開し、モダナイゼーションやDX推進を通じて顧客の価値創造に貢献する予定だ。