
三菱UFJ銀行、AI活用強化へデータブリックス基盤を次期共通プラットフォームに採用
三菱UFJ銀行は25日、次期AI共通基盤として米国の大手AI・データ企業データブリックスの「データ・インテリジェンス・プラットフォーム」を採用したと発表した。これにより、行内に点在していたAIモデルの開発基盤を統合し、多角的なAI活用と新たなアプリケーションの開発を加速させる方針だ。
三菱UFJ銀行では、現在進行中の中期経営計画の重点施策として「データドリブン経営の実現」を掲げており、データとAIの積極的活用による生産性および顧客生涯価値(LTV)向上を追求している。今回のデータブリックス導入もその一環で、「企業変革の加速」という中核目標に直結する。
新たな基盤によって、同行は膨大なデータを効率的に統合・分析し、高度なAIを業務に適用できるようになる。具体的には、不正検知の精度向上、リスク管理の強化、業務プロセスの自動化や効率化、さらにはマーケティングや新規ビジネスの創出など、幅広い領域でのユースケース開発が見込まれている。今回採用されたデータブリックスのプラットフォームは、データの処理・分析からAIモデルやエージェントシステムの開発までを一貫して担うことが特徴で、AIチームの生産性向上やプロジェクト期間の短縮、新サービスの早期展開が期待される。
三菱UFJ銀行のCIOである越智俊城氏は、今回の決定について「AI・データ分野の世界的リーダーであるデータブリックスの製品導入により、生成AIを活用したデータ分析が従来よりも効率的に行えるようになった。パートナーシップを通じて、AI・データ基盤の一層の強化とデータドリブン経営の加速に期待している」とコメントした。
一方、データブリックス・ジャパン代表の笹俊文氏も「今後も三菱UFJ銀行向けに、AIによる課題解決や業務自動化、新ビジネス創出などの付加価値を提供していく」と意欲を示している。
三菱UFJ銀行はグループ全体で顧客体験の向上や業務効率化に力を注いでおり、今後も最先端の技術基盤を活用し、「世界が進むチカラになる。」という企業パーパス実現を目指していく考えだ。
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