
三菱UFJ銀行、「Oracle Exadata」でネットバンキング基盤刷新し5倍の処理性能を実現
ポイント
三菱UFJ銀行は、オラクルの「Oracle Exadata Database Machine」などを基盤に、個人向けネットバンキング「三菱UFJダイレクト」のシステムを全面刷新した。処理性能は従来比で約5倍に向上し、増加する取引や顧客ニーズへ柔軟に対応できる体制を整えたという。マイクロサービス・アーキテクチャへの移行や新技術導入による運用効率化も進め、今後はさらなるデジタル基盤強化とサービス成長を目指す。 三菱UFJ銀行は、オラクルの提供する「Oracle Exadata Database Machine」を中心に、個人向けインターネットバンキングサービス「三菱UFJダイレクト」のシステム基盤を刷新した。新しいシステムの稼働後は安定した運用が続き、取引処理性能は従来システム比で約5倍に向上しているという。
三菱UFJダイレクトは1,000万人以上が利用する銀行の中核サービスであり、同行ではデジタル分野での顧客エンゲージメント向上を経営戦略の重要項目としてきた。今回の刷新により、約5倍の取引処理が可能なモダンな基盤へと進化させ、顧客ニーズに迅速に応えるためマイクロサービス・アーキテクチャへの移行や開発生産性の向上も実現した。開発は三菱UFJインフォメーションテクノロジーが担った。
新たな基盤構築に着手した背景には、2023年に従来使用していた他社製ハードウェアの保守サポート終了や、今後さらに増える見込みの取引量への対応ニーズ、アプリケーションとインフラの効率的な設計への移行意向があった。システム刷新では、既存の「Oracle Real Application Clusters」に加え、データベース自動同期機能の「Oracle Data Guard」も導入。これらによって高い性能と可用性を実現し、将来の取引拡大にも十分耐えられる体制を整えている。
今後も「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で「Oracle Base Database Service」や「Oracle Cloud VMware Solution」などを活用しながら、セキュリティ基準の高いシステムへのハイブリッドクラウド構築を視野に検証を重ねていく考えだ。
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