
TIS、日本ICS、広島銀行が、新サービス「DX Connect Gate」提供開始
TIS、日本ICS、広島銀行は2025年6月より、中小企業の経理業務を抜本的に効率化するプラットフォーム「DX Connect Gate」を提供する。今回の共同事業は、紙やメール、Excelなどで分散・手作業が多く残る日本の中小企業の経理現場において、業務の属人化の解消や、よりスマートなデジタル化を推進する取り組みだ。
中小企業の会計・経理部門では、各取引先が異なるシステムを用いていること、またデジタル化の足並みが揃わないことにより、業務が分断された状態になっている。これにより請求書管理や支払、資金繰りの見通しなどが煩雑化し、ミスや非効率の温床となっていた。「DX Connect Gate」はこうした現状を打破すべく、請求書の受領から銀行送金指示までをシームレスにデジタル連携、一つのプラットフォーム上で一元管理できる環境を実現する。
本サービスの大きな特徴は、受領請求書の一元管理機能による業務効率化だ。従来は紙やExcelなどバラバラに管理されていた請求書を、一括して処理・保存できることで、再入力作業や伝票記帳の手間を削減し、入力ミスのリスクも低減する。また、支払い手段としては銀行振込のほか、「請求書カード支払サービス(BPSP)」を導入。これによりキャッシュフローの柔軟性が増し、資金繰りの改善も期待できる。
さらに、請求書や支払いの各種データが集約されることで、リアルタイムでの財務状況可視化が可能に。経営判断や意思決定のスピードと精度が向上するほか、システム連携や機能拡張性も確保している。段階的な導入も想定し、既存の会計環境を生かしながらスムーズな運用開始を可能とした。
本プロジェクトは「銀行」×「IT」×「税理士」という3領域のノウハウを融合させて展開。広島銀行がサービス窓口や銀行間送金機能、TISが請求書処理のデジタル化基盤、日本ICSが税理士向けサポート拡充や導入支援を担うことで、中小企業現場の多様なニーズに対応する。
今後は広島エリアを中心にサービス展開を進めつつ、各地方銀行との連携で全国への拡大も図る。広島銀行では「〈ひろぎん〉Smart Fine」と「DX Connect Gate」を融合した業務効率化サービスも6月から始動する予定だ。
TIS、日本ICS、広島銀行は引き続き、顧客企業の声を反映しながら中小企業のバックオフィスDXとビジネス環境の変革を推進していくと述べている。
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