
インボイスチェーン分科会、商取引標準化プラットフォームの基本案を公表
ポイント
デジタル通貨フォーラムのインボイスチェーン分科会は、商取引の標準化を目指し、既存システムを活用したプラットフォーム構築の基本案をまとめた『インボイスチェーン分科会 STEP1報告書』を2025年2月19日に公表した。 デジタル通貨フォーラムのインボイスチェーン分科会は、商取引の標準化を目指し、既存システムを活用したプラットフォーム構築の基本案をまとめた『インボイスチェーン分科会 STEP1報告書』を2025年2月19日に公表した。この報告書は、業種やEDI(電子データ交換)利用の有無を問わず、インボイスチェーンに取り込むべきデータ項目や標準化の考え方を取りまとめたものである。
日本の法人企業間決済では、請求・決済・消込・会計のデジタル化サービスが各社内業務の効率化に寄与してきた。しかし、受発注業務システムと会計システムの連携が十分でなく、会計担当者が手作業で債権債務情報を確認する必要があるなどの課題が残っている。また、システム間の個別連携には高コストが伴い、業界を超えた標準化と補完的なシステムの必要性が高まっている。
インボイスチェーン分科会は、2024年5月に発足し、ソフトウェアベンダーや小売、メーカー、卸など17の企業・団体が参加する業界横断型の組織である。既存システムの活用を前提に、精算をはじめとする企業間取引の課題を解決する基盤の構築と社会実装に向けたアプローチを検討している。
今回公表された報告書では、インボイスチェーンの概要、データフォーマットの考え方、今後の取り組みの3点が示されている。特に、複数の企業の経理部門担当者へのヒアリングを基に、EDI利用企業・未利用企業の課題解決案やデータフォーマットの考え方、精算トークンの基本案が提示されている。
今後、インボイスチェーン分科会は、全体ロードマップに基づき、抽出された課題の検討・調査を進め、企業間取引と精算業務の効率的な発展を目指すとしている。詳細は、デジタル通貨フォーラムの公式サイトで公開されている。
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