TIS、TOYOTA WalletのEV充電機能をCarbonyで強化し、充電スポットを拡充
TISは、同社の脱炭素ソリューション「Carbony」をトヨタファイナンシャルサービスが提供するTOYOTA Walletアプリ内の「EV充電サービス」に導入したと発表した。この導入により、全国のEV充電スポットが約1,000箇所から約6,000箇所に増加し、EVオーナーの利便性が向上する見込みだ。
「Carbony」はデジタル技術を活用し、持続可能な次世代エネルギー社会の実現を目指す脱炭素ソリューションブランドである。今回の導入では、国際規格であるOCPIに準拠したEV充電制御モジュールをTOYOTA Walletに提供し、多くのEV充電プロバイダーとシームレスに連携が可能となった。
トヨタファイナンシャルサービスの「EV充電サービス」では、全国の主要充電スタンドでキャッシュレス充電ができ、スマートフォンを使って簡単に操作が完了する。このサービスは、各社が独自に展開していた充電アプリの不便さを解消し、プロバイダー間のシステム連携も促進する。
この背景には、経済産業省が掲げる「2050年カーボンニュートラル」に向けた目標がある。これに伴い、2035年までに全新車販売を電動化する方針が示され、EV充電インフラの拡充が求められてきた。充電スタンドの増加は、EVオーナーにとって迅速かつ便利な充電環境を整備する助けとなる。
TISは「Carbony」の導入により、各プロバイダーのアプリに依存せずにEV充電が可能となり、OCPIプロトコルの活用でシステム統合にかかる時間と費用を削減し、システムの連携を促進した。
今後、TISは充電器予約機能など新たな機能を追加し、システム基盤をさらに進化させる計画だ。それにより、充電待ち時間の短縮を目指し、脱炭素社会の実現に向けた貢献を続ける。