JALカードとNTTデータ、AI活用による新マーケティング施策を開発
ポイント
JALカードとNTTデータはAI技術を活用し、マーケティング施策の向上を目的とした実証実験を実施した。結果として購買率が3%向上したことが確認され、「LITRON MAS」を使用した顧客ペルソナの仮想化で有効な示唆を抽出したという。 JALカードとNTTデータは、AI技術を活用してマーケティング施策の向上を図るための実証実験を実施し、その効果を公開した。このプロジェクトでは、NTTデータが開発した「LITRON MAS」という生成AIシステムを基に、仮想の顧客ペルソナが会話を行うことで新たなマーケティング戦略を導き出すことを目的としている。
具体的には、JALカード会員の利用傾向を詳細に分析し、それに基づいた仮想顧客グループを構築した。このペルソナたちは、特定商品への関心や効果的なダイレクトメール(DM)のタイトルに関するディスカッションをLITRON MAS上で行った。その結果、JALカードのマーケティング部門はより精度の高いターゲット選定が可能となり、送付したダイレクトメールの購買率が従来のターゲット層に比べ3%向上する成果を得た。
この成果は、AI技術の潜在力を示すものであり、JALカードとNTTデータは今後もさらなる実証と研究を続ける計画だという。JALカードは自身のデータ活用力を駆使し、会員一人ひとりのニーズに応じた最適なコミュニケーションを目指すと同時に、マーケティング手法の進化を模索する。
また、NTTデータはこれまでさまざまな先端技術を導入しており、JALカードとの協力で得たノウハウを活かし、他業種との連携にも意欲を示している。将来的には、AI技術をより広範なビジネスやサービス開発に応用し、人手不足や効率化の課題解決へ寄与する取り組みを視野に入れているという。
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