そごう・西武とBIPROGY、web3で新時代のNFTマーケティング実験開始
BIPROGYとそごう・西武は、NFT(ノンファンジブルトークン)販売に関わるマーケティングの新手法を探索するために協力し、2024年11月からweb3技術を用いた実証実験を始めた。
今回の実証実験では、そごう・西武が運営するNFTマーケットプレイス「NFT PRODUCED by SEIBU SOGO」での販売状況や、西武渋谷店で開催されるイベント「HELLO SHIBUYA 2024」でのアンケート調査を通じて、NFT利用者の動向を分析する。BIPROGYはこれらのデータをパブリックブロックチェーンから取得したデータと組み合わせることで、利用者の行動やニーズをより深く理解しようとしている。
NFT購入者の多くは熱心なコレクターであり、複数のNFTを所有していることが分かっている。そごう・西武のデータ分析によれば、これらの購入者は従来の顧客とは異なり、技術やイノベーションに敏感な層である。このことは、ブランドがこうした新たな消費者層とマッチする製品やサービスを展開する際の重要な指針となる。また、購入後に転売を行うケースも少なからず存在し、これもまた新たなマーケティング戦略を模索する上での貴重な情報だ。
さらに、そごう・西武のNFTマーケットプレイスで販売されるNFTが特定のweb3プロジェクトと類似性が高いことから、BIPROGYはこれらのプロジェクトとの連携による相互送客の可能性を見出している。これにより、新たな顧客を獲得する機会が生まれると予測されている。
BIPROGYは、パブリックブロックチェーンのトランザクションデータを基に、インターネット上で公開されている情報を活用し、web3企業情報データベースを構築することも視野に入れている。この情報データベースにより、企業は、マーケティングや営業戦略の計画において、より効率的な情報収集と実態把握が可能になる見込みだ。
本実証実験は2025年3月まで続けられる予定で、BIPROGYはこれを通じて、新しい時代に対応したマーケティング手法の開発を目指している。