あいおいニッセイと野村総研、保険募集文書のAI点検ツールを開発
ポイント
あいおいニッセイ同和損害保険は、野村総合研究所と共同で、保険商品の販売に関わる募集文書を生成AIが点検するツールを開発し、2024年12月より運用開始する。このツールは、保険募集文書の初期点検業務にかかる時間を半分に圧縮し、約4,000時間分の効率化が見込まれる。今後は、商品・事務領域などにも生成AIの活用範囲を拡大し、業務効率化を通じた活動時間創出により、顧客に寄り添った取り組みを進める予定だ。 あいおいニッセイ同和損害保険と野村総合研究所(NRI)は、保険商品の販売に関わる募集文書をAIにより審査・点検するツールを開発した。2024年12月から運用を開始する予定だ。これにより、審査・点検業務の50%を削減し、顧客に対する対応時間を創出し、真の顧客本位の業務運営を目指す。
保険商品の販売や勧誘に使用するパンフレットなどの保険募集文書は、顧客が適切な判断を行うための重要な資料である。そのため、同社では専門の審査部門が法規制やルール・規定に基づいた記載や誤解を招く表現のないわかりやすい文書とするために審査を行っている。しかし、その審査作業は多くの時間を要していた。
新たに開発したAIツールは、あいおいニッセイ同和損害保険が定める保険募集文書の点検項目を自動で点検し、不備の指摘と適切な表現を示す。これにより、年間約8000件申請される保険募集文書の初期点検業務にかかる時間を半分に圧縮し、約4000時間分の効率化が可能となる。
開発にあたっては、NRIの未来研究室とAmazon Web Serviceが提供する最新の生成AI・Claude 3.5 Sonnetを活用した。これにより、保険特有の表現のチェックや審査部門での点検業務の一部をAIツールに置き換えることなどが可能となった。
あいおいニッセイ同和損害保険は、今後も商品・事務領域などに生成AIの活用範囲を拡大していくことで、さらなる業務効率化を通じた活動時間創出により、顧客に寄り添った取り組みを進めていく予定だ。