MUFGとKDDI、協業2.0の取り組み「Next Step」を発表
ポイント
三菱UFJフィナンシャル・グループとKDDIは、金融領域の課題解決と新サービス開発を目的とした戦略的提携を発表した。生成AIの開発・活用と次世代リモート接客プラットフォームの開発・活用が主な協業領域だ。また、両社はauカブコム証券とauじぶん銀行の持分取得・譲渡を通じて、それぞれの金融サービスの強化とスピード化を図る。 三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)とKDDIは、両社グループの協業シナジーを大きく発揮できる領域に協業リソースをシフトし、両社グループの役割・責任を明確化する形で整理しながら協業関係を次のフェーズ(協業2.0)へと発展させると公表した。
具体的には、MUFGとKDDIは、両社グループの共同出資会社であるauカブコム証券における協働に関する検討の結果、三菱UFJ銀行がauフィナンシャルホールディングスの保有する同社持分49%を取得することを決定した。
三菱UFJ銀行は、当局認可を前提に、三菱UFJ証券ホールディングスが保有するauカブコム証券持分51%を先に取得の上、上記49%を取得し、auカブコム証券を100%子会社とする。また、auカブコム証券は社名を「三菱UFJ eスマート証券」に改め、MUFGグループ各社との顧客基盤の連携を中心とした協業を強化する。
また、2008年にMUFG・KDDI両社グループが共同で開業したauじぶん銀行は、近年、住宅ローンの取り扱いで業界上位を確立するなど、着実な成長を続けてきた。その結果、マスリテールにおける独立した金融プレーヤーとしてau経済圏をけん引するプレゼンスを築いている。
両社グループは、今後の協業の在り方を検討した結果、MUFGはauじぶん銀行持分22%をKDDIに譲渡し、MUFG本体のマスリテール戦略にリソースを集中、KDDIはauじぶん銀行を100%子会社の自社経済圏の中核銀行としてリソースを集中することが、両社グループ及びauじぶん銀行のさらなる発展に向け、最適との結論に至ったという。