地方銀行をかたるSMS詐欺が増加:トビラシステムズの2024年9月レポート
ポイント
国際電話詐欺で最多の北米地域番号の6割が「+1(844)」からの着信だ。末尾「0110」警察をかたる国際電話の着信が35倍に急増し、総務省になりすます国際電話詐欺では自動音声で「2時間後に電話使えなくなる」と伝える。また、地方銀行をかたるSMSが多発し、“闇バイト”強盗も多発している。 特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズは30日、2024年9月に同社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開した。
調査結果によると、国際電話詐欺の最多通話地域は北米で、その中でも6割が「+1(844)」からの着信だ。特に警察をかたる国際電話による詐欺の着信が35倍に急増しており、総務省を名乗る詐欺も増えている。詐欺の手口としては、自動音声で「2時間後に電話を使えなくなる」と告げるものが多い。
また、銀行をかたるSMS詐欺も多発しており、地域性がある悪用ブランドが増えている。具体的には、2024年9月は「三菱UFJ銀行」「りそな銀行」などの都市銀行をかたるSMSのほか、地方銀行をかたるSMSが目立ったという。9月7日には「関西みらい銀行」「池田泉州銀行」「南都銀行」、9月21日〜25日にかけては「静岡銀行」をかたるSMSが多発した。
さらに“闇バイト”と名付けられた強盗も頻発しているため、予兆電話や不審な訪問に対する注意を呼びかけている。
予兆電話や不審な訪問では、資産や年収、年齢、同居家族の有無、在宅状況、現金の保有量、住宅の種類、電気代の額などについて質問されることが多い。また、突然の訪問では不用品買い取り業者や水道局の職員、リフォーム業者、ガス業者、工事業者を名乗る人物が来訪し、貴金属や宝石の有無、水道管の調査、屋根瓦の点検、ガス器具の点検、近隣での工事の予定などを理由に家を留守にする時間帯を聞くことがある。
以上のような事例を受け、同社では一般市民に対しては詐欺被害に遭わないよう十分に注意を払うよう呼びかけている。